注意!鵜吞みにしないこと
くるみんマークを取得している企業は働きやすいイメージがあり、転職先として魅力的ですが、一方で注意点もあります。情報を鵜呑みにはせず、あくまで慎重に転職先を探してください。
大手企業でも安心しない
一部には、くるみんマークを取得している企業は信用できないという声もあります。それにはいくつかの理由が考えられます。1つ目は、社員が自殺して話題になった電通が、実は過去に3回もくるみんマークを取得していたことです。くるみんマークの認定基準を満たしている企業に勤める社員が、なぜ自殺をしなければならないほど追い込まれたのでしょうか。現在、認定を受けるために多くの企業が真摯に取り組んでいます。しかし、こういったことがあると、くるみんマークを取得している企業であっても信用できなくなってしまいます。
見せかけの取得率
形だけの目標達成になっているケースも考えられます。男性従業員の育児休業取得を例に挙げると、「元から休む予定だった日を、子どもがいることを理由に育児休業とされてしまった」といった場合、取得率は上がりますが本来の目的に沿っているとはいえません。企業側の勝手な都合で育児休業を取得させられる、いわゆる「見せかけ育休」と呼ばれるケースです。一般的に、育児休業が最も必要になるのは子どもが生まれて間もない頃です。あるいは、里帰り出産をした後に自宅へ戻り、慣れない育児を始める頃でしょう。取得が必要な時期ではなく、ある程度子どもが大きくなったタイミングで、目標達成のために育児休業を半強制的に取得させるということであれば、本来の制度の趣旨とは完全に異なります。
そもそも人が少ない
中小企業の場合、義務になっていない点も問題として挙げられます。新規雇用が少なく、仕事も減らないのであれば、育児休業を取得するのは困難です。事実、そういった職場で働いている人も多いでしょう。
実態を調査する
実態を把握するためには、その企業で働いている人の生の声を聞く必要があります。近年はSNSが普及しているため、友人や知人などのつながりから内部の人に情報を聞くことができるかもしれません。「CoffeeMeeting」や「Wantedly」などのサービスを活用して、話を聞ける人を探すのもおすすめです。くるみんマークを過去数回取得している企業でも、電通のようなケースもあります。そのため、慎重に情報を集めましょう。見せかけ育休が横行しているような職場なら、絶対に転職は避けるべきです。
くるみんマークは導入されて間もない制度です。過渡期であるため、表には出てこない様々な事情が隠れています。データはあくまでヒントとして活用し、生の声を聞きながら比較検討してください。
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くるみんマークを取得していても、実際は劣悪な労働環境で従業員を働かせているケースも少なくありません。そのため、鵜吞みにせず実態を調査する必要があります。「見せかけ育休」には注意しましょう。
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くるみんマークとは
厚生労働省が認定を行っており、子育て支援に取り組んでいる企業に与えられます。厳しい認定基準をクリアした企業だけが使用できる認定マークで、育児と仕事を両立したい人が転職する際の基準となります。